第12話
「別にいいじゃん。さっちゃんの弱味を俺が握っても」
智明はそう言って、爽やかな笑顔を浮かべながら私の肩に腕をまわしてきた。
「良くない!」
いいわけがない。
弱味を握られて、これ以上智明に振り回されるのはもう勘弁だ。
そんなの悔しすぎる。
自分で自分の首を締めるようなことはしたくない。
智明の腕を払い除けてキッと思いっきり睨みつけてやった。
でも、智明は機嫌が良さそうに笑うだけ。
こいつのバカさ加減には底がないの!?
本当に鬱陶しいヤツ。
半ば呆れながら私はそんな智明から目を逸らした──。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます