第12話

「別にいいじゃん。さっちゃんの弱味を俺が握っても」




智明はそう言って、爽やかな笑顔を浮かべながら私の肩に腕をまわしてきた。




「良くない!」




いいわけがない。



弱味を握られて、これ以上智明に振り回されるのはもう勘弁だ。




そんなの悔しすぎる。



自分で自分の首を締めるようなことはしたくない。




智明の腕を払い除けてキッと思いっきり睨みつけてやった。





でも、智明は機嫌が良さそうに笑うだけ。




こいつのバカさ加減には底がないの!?




本当に鬱陶しいヤツ。




半ば呆れながら私はそんな智明から目を逸らした──。

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