第95話
「いや、ぶっちゃけさ……」
「うん?」
「お前が居ねぇと調子狂う。ストレスの捌け口がない、つーか」
「……なにそれ?」
「うるせぇ。お前は黙って俺に弄られとけばいいんだよ。勝手に避けんな、バカヤローが」
言葉を荒らげてベットに乱暴に座るショウを見て、笑いが込み上げる。
「ふふ。やっぱりいつものショウだ」
私がストレスの捌け口って、ちょっと微妙だけど、これでこそいつものショウだよ。
「ふーん」
ちょっと複雑な気持ちに陥りつつ笑ってたら、ナオがひょっこりドアから顔を出した。
「んだよ、ナオ。意味深に呟いてんじゃねぇぞ」
「別に。ただ俺は健オジさんから電話が掛かってきてるってショウに伝えにきただけ。携帯に掛けても出ないとか言ってたけど」
「げ。親父から?うわ、携帯下に置きっぱだった。だる」
ナオの言葉を聞いたショウは顔をひきつらせて、私の部屋から急いで出ていった。
ドアが閉まる音と同時にナオが小さく吹き出す。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます