第71話
不満気な表情を浮かべる私の体を引き寄せて、ナオはさらに強く頭を乱暴に拭いてくる。
喜んでいいんだか悪いんだか……。
全然わからない。
優しいのか冷たいのか、ナオの性格ってイマイチよく掴めないよ。
「カンナさ、ショウと喧嘩したんだって?」
「うん……」
「仲直りすれば?」
「もう!ナオまでサナちゃんと同じことを言う〜。今回は絶対に許さないの!」
「あっそ」
「あっそって……じ、自分から聞いておいて?何なのっ!?」
ムカついた私はナオの体に凭れて濡れた髪の毛を押しつけた。
ナオはため息をつきながら、私の頭をタオル越しにガシッと掴んでくる。
「冷たいんだけど」
「ふふ。ざまぁ~」
「……お子様」
「なっ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます