第45話

どういう意味だろう?



みんなが意地悪なのは偽りで、本当は私が大好きってこと?



可愛さ余ってなんとやらの例のアレ?





「やだっ。やっぱりモテ期?」



「気持ち悪い妄想はやめて、さっさと注文しろよ」




顔を両手で覆って照れていた私をケイがバッサリと冷たく切り捨てる。



しかも、冷たい眼差し付きで。





「女の子に対して気持ち悪いとか酷いよっ」



「いいから早く注文しろって。お姉さんが待ってるだろ」



「へ?あ、すみません!!」




ケイに机に置かれたメニュー表を右手でバンバン叩かれて、やっと店員さんが顔を引き攣らせて待っていたことに気がついた。



早く注文しなくちゃ……。





「うん。もうカンナはオムライスでいいヨ」



「えー。オムライスって気分じゃな……」



「はい。オムライスですね。かしこまりました」



「あ、ちょっと……」




店員さんは私の呼び止める声を無視してあっさりと行ってしまった。

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