第43話

「バカじゃん。王子様なんかいるわけねーし」



「そんなことないっ!絶対私にも王子様が現れるもん」



「ないない」




ケイまで私をバカにしたように笑う。



うぅっ……酷い。




「そうネー。王子様がいるとすれば、イケメンジャーの4人のうちの誰かじゃない?」




サナちゃんはそう言って、店員さんを呼び出すボタンを連打しながら目を輝かせてる。



店員の女の人が迷惑そうな顔をしながらこっちに歩いてきた。




「イケメンジャー?なにそれ?」



「ショウ、アヤト、ナオ、ケイ、カンナ。5人揃ってイケメンジャー!って小学生の頃、よく言われてたの覚えてない?」



「覚えてない……」




そんな風に呼ばれてたっけ?



確かにあの頃は毎日5人一緒だったけど……。

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