第42話

ケイの腕から抜け出して、サナちゃんの腕にしがみつく。




「サナちゃ~ん。ケイが王子様との出会いを邪魔した~」



「まだ信じてるの?それ」



「いるもん。絶対に王子様はいるんだからっ」





メニュー表から顔を上げて呆れたようにため息をつくサナちゃん。



サナちゃんは全然信じてくれないけど、私は王子様がいるって信じてる。




だって、昔ママが言ってたもん。



『女の子はお姫様だから王子様と結婚するの』って。



ママにとっての王子様は子供の頃からパパだった。



その王子様であるパパと結婚したママ。




2人に憧れて、私もパパみたいな素敵な王子様を見つける!



……と意気込んで早数年。




未だに王子様は現れないけど、絶対にいつか現れるはず。

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