第39話

「ごめんネ。急に呼び出して」



「いえ。サナさんが呼ぶならば、無人島でも海底でも山奥でも飛んで行きます」



「あら。頼もしいわネー」




ケイはサナちゃんに向かって調子のいいことをペラペラと言い続けてる。



サナちゃんも満更でもなさそう。




もー!サナちゃんたら、どうしてケイなんか呼んだんだろう?



私が苛められちゃうのにー。





「サナさん。そろそろ中に入りましょうか?」



「そうネ。こんなところで、チンタラ油を売ってる場合じゃなかったわ。さっさと入りましょう」



「あ、足下に気をつけて下さいね」




絶賛ラブラブ中のサナちゃんとケイは、あっさり私を置いてファミレスの中に入って行く。



私の存在はシカト!?



もう……!




「待ってよ。サナちゃ~ん」




慌ててサナちゃんの後を追いかける。



でも……。




「あの2人組がカップルなら、君は1人だよね?だったら俺らと遊ぼ?」




すっかり存在を忘れられていたB系2人組が私の腕を掴んで行く手を阻んできた。

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