第20話
皆にからかわれる場面を想像したのか、ナオは嫌そうに顔を顰めた。
それでも漫画から目を離さないけど。
確かにあの3人が知ったら猛烈にからかってきそう。
『お前、少女漫画って。超乙女チック~。そう言えば前から仕草とか女っぽいと思ってたんだよなー。実は女じゃねーの?脱いでみろよ。ほら』とか言って。
「何でもネタにするもんね。あの3人は」
「うん」
「別にいいのにね?男の子が少女漫画を読んだって」
「カンナ、煩い。今いいところだから黙っててくれない?」
首を縦に振って納得する私にナオは煩わしそうに返してきた。
邪魔するな、と言いたげにチラっと冷たい視線を送られて思わず固まる。
「ご、ごめん……」
「うん」
「……怒ってる?」
「怒った」
しつこく聞く私に呆れ果てたのか……。
ナオは小さくため息をつくと、漫画を閉じてベッドの上にポイと投げ捨てた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます