ゆらめき、キラメキ、トキメキ

第20話

新しい学校に来てから1ヶ月が経った。

中間テストを終え、解放感を感じたのも束の間。

近々球技大会が行われるそうだ。


そんなある日の休み時間。

ありさに球技大会の事を尋ねる美咲。


「球技大会って何すんの?」


「バスケやるんよ。

 学年対抗の試合」


「バスケかあ、いいじゃん。

 敵同士になって試合したいね」


中学生の時は、お互いにバスケ部だった美咲とありさ。

サボり癖はあったものの、腕は確かだった事もあり、チームを勝利に導いた事は記憶に新しい。


「勝ったら何かあるの?」


「いや、特に何も。

 去年はうちのクラスは2位だったんだよなあ。

 今年は優勝出来るといいな」


「今年は優勝でしょ。

 うちらがいれば間違いないし」


「あは、確かに。

 優勝したクラスだけ、夏休みを1ヶ月増やしてくれたらいいのに。

 それか期末をチャラにしてくれるとかさ」


「教育現場がそんなに甘かったら、今後の日本の将来が脅かされると思うけども…」

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