第39話

「アハハハハッ」



「「「「??」」」」



突然お祖母ちゃんの爆笑。



あたし達は顔を見合わせ、そして



「どうした?お祖母ちゃん」



「大丈夫か?ばあちゃん」



「とうとう気でも狂ったか?」



「大変だっ」



心配……若干二人程失礼なたけだが、すると



「アンタ達が元気に仲良く……まぁ若干やんちゃ過ぎるきらいもあるけど、育ってくれて嬉しいよ」



笑顔でそんなことを言ってくる。



「ありがとうね、ばあちゃんの家に来てくれて。おかげで退屈とは程遠い毎日だわ」



「家族だからね」



あたしも笑えば



「家族、だからな」



風磨も笑う。



「まぁ……家族であり、そうでないようなありなような」



何言ってんだ、コイツは。


結局どっちだ?


雷斗が炬燵のテーブルに突っ伏したままモゴモゴ。



「俺達はもう家族だもんなっ」



ニコニコと雷斗とは正反対にキッパリと地佳。



「そうかい、家族か。よし、じゃあ」



「「「「??」」」」



「家の大掃除をするよ。手伝っておくれ」



「「「「えぇーー……」」」」



孫四人不服。



炬燵に潜り込もうとしたところを



「はいはい、やるよー」



「「「「ギャーーッ」」」」



ポーンッと炬燵の布団が剥がされた。



ハッ!!



「足っ、足が痛いっ」



「お前……」



さっき痛めた足がぁあっ。



「腰が……。さっきそこのバカをおんぶしたばっかりに腰がっ」



「ああー?軽かっただろうが、羽毛のように軽かっただろうが」



「漬物石よりも重かったわ」



「「……」」



睨み合うあたしと雷斗。


コソコソと逃げ出そうとする風磨と地佳。



ガッシッ!!



襟首を掴まれ逃走失敗の二人。



「「お許しをっお許しを〜〜っ」」



今がチャンスッと雷斗と二人、ソーッとソーッと……



「往生際が悪い」



ガッシッ!!



「「お許しをっお許しを〜〜っ」」



素早いお祖母ちゃんである。



結局捕まったあたし達は、しっかりと掃除を手伝わされたのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る