第19話

「あの美人さんは誰だぁあっ!?」



「テメェには関係ない」




風磨、一刀両断。



……あたしも知りたいんだが?



けれど、雷斗も地佳ももうこの話題に興味がないようで帰ろうとさえしている。



えーー。




「興味ないの?アンタ達」




風磨の恋の物語だよ?




赤宮彩葉は全く関係ないので無視して、雷斗と地佳に聞く。



すると




「あー、だってなぁ」



「ねぇ」




風磨、雷斗、地佳が意味深に視線を交わし合う。



嘘でしょ、マジか。


知らないのはあたしだけか。




「関係なくはない!!」



「オイ、大丈夫か?海」



「うぉおい、勝手に呼びすてにすんな」




赤宮彩葉に言う。



今日初めて会って




「初めてではない」



「何回か会ってんぞ」



「本当に俺達以外に興味がないんだねぇ、海は」




ツッコまれる。



え?


あたしも会ってたの?


知らんかった。




複雑そうな顔をする赤宮彩葉。



いや、そんな顔してもアンタもあたしのこと知らなかったじゃん。




「俺はぁっ!!」




おっと、まだ話しを続けてるんだけどあのリーダー。



誰も聞いてないのに続けてるんだけど。



といってもあたしも気になるので




「で?美人さんって誰?」




聞く、と。
























「「「お前しかいねぇだろ」」」



「うん?」




ヤンキーズが声を揃えて言う。



あたし?







「惚れてしまったんだ!!」




























……あ?



「「「「ああ??」」」」

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