第4話
「お祖母ちゃん、おはよー」
「おはよー、海。早起きだねぇ」
キッチンに居たお祖母ちゃんに挨拶する。
11月になり、フローリングのキッチンは裸足では冷たい。
スリッパを履けって?
そんなの……
部屋に押し入って来たヤンキーに奪われて、ない。
「お祖母ちゃん」
「なぁに?」
「あたし、うら若き乙女なんですけど?そんな乙女のしかも寝ている時にヤンキーなんていれないでよ」
「え?誰がうら若き乙女?」
「え?誰がヤンキー?」
クッ、仲良し二人組めっ。
「はいはい、これ運んでー」
お祖母ちゃんにサンドウィッチの山盛り乗ったお皿を渡される。
「多くない?」
「少ないぐらいじゃない?」
「え?」
リビングに行くと、ヤンキーが増えてたよね。
三人になっていたよね。
「おう」
「おはよー、海」
「はー……。本当になんでヤンキーが早起きしてんのよ」
「「「焼き芋が楽しみで」」」
「子供か」
大のヤンキー三人が炬燵に潜り込んでワクワクしていた。
一人は我が家の隣に住む、火野風磨。
うら若き乙女の部屋に平然と入ってくる奴で……。
後ろに流し固めた金髪。
切れ長の瞳に通った鼻梁のなかなか整った顔のヤンキーボス。
身長は173センチと平均よりやや高し。
「成長期だからまだ伸びる」
「いや、ほぼ止まったんじゃね?」
もう一人は、
ボサボサの黒髪。
鋭すぎる瞳にいつも皮肉げに片方だけ上がった唇、見たまんまヤンキー。
身長は171センチとほぼ平均。
「殺すぞ?」
「平均なんだからええやん」
そして最後の一人は、
ハチマキのようにバンダナを巻いている赤髪。
可愛い垂れ目にプックリした赤い唇が特徴的の童顔ヤンキー。
身長175センチで童顔なのに一番デカいという。
「俺、一番!!」
「「殺すぞ??」」
「なんで!?」
三人とも、小学校に上がる前からの幼なじみだ。
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