第62話

「一応確認なんだが…。」




珍しく開口した聖架が低い声を落とす。



一度虎雅の面々を見た後に、無表情のまま言葉を続けた。




「鬼帝と青葉以外も頭が良いのか?」


「……………ステラって声低いよな。」




質問に答えろ。あとステラ呼びいい加減にしなさいよ。



3個目のマフィンを口に放り込むこの人間には遠慮という二文字が備わっていないらしい。



分かった。人間性が馬鹿なのか。




「俺以外全員、テストの成績は10番以内だ。そうでもねーと西を支配する暴走族なんてやってられんだろ。馬鹿だと思ってたのが信じられねぇよ。」




闇討ちされてるのに平然とインスタに位置情報を添えて更新する連中なんて誰でも馬鹿だと思うに決まってるだろ。



逆にそんなに頭良い癖に、敵に情報が露呈するインスタに命捧げてるあんたが信じられねぇよ。





「凄いな門倉は頭まで良いのか…。」




もうお前はいっその事道梨に告白したらどうだろう。



目を煌めかせている蘭は、頬を赤く染めたまま道梨をずっと眺めている。




あのあからさまな視線に一切気づきもしない道梨もある意味凄いな。




「叙々苑、真白の従弟とか言ってたよね?一緒に剣を殺す為に手を組まない?」


「莉苑なんだけど。高級焼き肉店じゃないよ僕。」


「細かい事は気にしないでよ、いちごみるく飲む?」


「それあんたの飲みかけじゃん!!!!」





…気づくわけないか、あの男も普通じゃないもんな。


そんな事よりもう本当にりー君に近づくの止めて、穢れる!!!

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