第4話

紫暮くんと一緒に、ちょっと駆け足で学校に向かって。玄関で別れて、それぞれの教室に向かう。


「おはよ!ギリギリセーフ!?」


「お、珍しい子が寝坊助マンだ」


「おはよう、セーフだよ。あと三分」


「あっぶな!」


席が近くて特に仲良しな女子たちに迎えられ、机周りに物を詰め込み騒いでいれば、ノシッと頭に乗っかられる。


「はよ、寝坊助。珍しいな」


「おはー、立花。頭重いってば」


「丁度いい具合の高さなんだから仕方ねぇ」


「どういう理屈よっ」



眠そうな声でくっついてきた彼は、クラスメイトの立花蓮(たちばな れん)。


彼とは小学校からの付き合いで、なにかと良くクラスが同じになる。普通に腐れ縁のような友人だ。


そしてなにかと良くちょっかいをかけられる。いやまあ立花自体が基本的に人との距離感近めなので、特に気にしてはないけど。


流石に懐かれている、というか。好かれているのは自覚しているけどね。

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