第2話

学校に向かう電車。いつもより二本遅い電車を早く来いと祈りつつ待っていれば、誰かに声を掛けられた。



「おはよう、瑠華ちゃん」


「わ。おはよう、紫暮くん。あれ?こんな時間に珍しくない?」


「うん、昨夜ゲームが楽しくて夜更ししたら寝坊しちゃって」


「わあ、珍しい」



彼は幼馴染みの雨宮紫暮(あめみやしぐれ)くん。家が近所で、年も近いために昔からの仲だ。



「そんな瑠華ちゃんは?」


「私も寝坊!アラーム止めて二度寝してた」


「あ、一緒だ」


「あはは、ギリギリになっちゃうね」



二人揃って寝過ごしたのだと笑って、電車が来たので並んで乗り込む。

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