第5話
王子様は勿論モテる。
中学の時なんかは、彼の周りをはびこる雌豚…じゃなくて害虫…じゃなくて女の子達に何度も不安で心を曇らせた。
誰にも盗られたくない。
私だけの王子様。
誰よりも王子様に似合う女の子になりたい。
私だけが、彼のお姫様になりたい。
だから私は、ひたすら己磨きに時間をかけた。
彼に好きになって欲しいから。
彼にいつか愛されたいから。
血反吐が出そうになっても、その一心で耐え抜いた。
女の子らしくない自分の性格を隠し、世の男達が理想とする女の子を演じる。
いつか彼が私をお嫁さんにしてくれると信じて。
いつか彼が私をお姫様にしてくれると信じて。
だからお願い、私を好きになって王子様……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます