第86話

そんな訳で、空き教室で待機してるアンタらは痛い目合えばいいのよコノヤロウ。



…なんて思いながら、とりあえずゴミ箱に上履きが捨てられてるのを見て舌を打ち、イライラしつつ職員室玄関に向かう。


上靴を履かずに隣校舎歩くのは辛そうだし、虫とか踏んだら嫌だからね。


…ちょっと遅れるけど、そこは少し待ってもらおうかな。



歩く音が、廊下に響く静かな空間をスタスタと歩く。


とりあえずスリッパを履いて、ペタペタ言わせながら隣校舎に向かう。





「此処…?暗いな」


ガラリと開けて、第一声。


資料室か何かかなぁと思いつつ、カーテンを開けて窓を開ける。



にしても、


「…遅れた私も悪いけど、それより来ないとか無いよね?」


誰も居ないじゃん、なんて考える。



10分くらい机に座ってボケっとしてたら、気付けばドアの近くに女子特有の集団行動をしてる女子達が。



「あ、来てくれたんだ!ありがとぉー」


「感謝なんてしてないけどーっ!」


「あはは、それな!」


「そんな事よりさぁ、コイツが姫とか?体でも使ったのかなぁ?」


「きゃははっ!何それー笑える!こんな女抱くわけないじゃん!私等の方が魅力的でしょ!」



きゃはきゃは、甲高い声が耳に痛い。


…と言うかだな、そんな馬鹿みたいな言葉よりもイジメの方が腹立つんだよ 。

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