第83話

「おはよ、穂花」


「ほのちゃんオハヨー!!」



「あ!おはよーー、巴衛!美織!」


教室に入ってスグ、私と美織は穂花に声をかける。すると、穂花はにへらっと笑ってヒラヒラと手を振ってくる。



私達が机に座って教科書などを机に入れてると、穂花がコチラにやって来てニコニコと話し出す



「にしても、2人とも大変そうだねぇ?

ほら、…姫になったみたいだし!

噂凄いよ!!〝城山双子が蒼虎の姫に!?〟ってザワついてる!」


「うん、美織がなったから私もね」


「あはは、2人ともホントに仲良しー!

そーだ、私は何があっても2人の味方だから頼ってね!蒼虎さんたちには言いづらい事とかあると思うし!

ほら、そこは女の子の特権ってやつで!!」



ニコニコと元気に話す穂花。


嬉しかったので、穂花の頭を撫でておく。相変わらず照れる姿が可愛らしい。


「えへへ…っ」


「ふふっ、可愛くてつい」


思わず笑えば、何故か穂花と美織が顔を真っ赤にする。…何故?



「…巴衛のタラシ…」 




ぼそっと言ってるの聞こえてるよ、美織。

ってか、どこがタラシなのかな。解せぬ。



それより、と教科書を出しながら鞄の中の封筒をちらりとみる。


…この手紙のことは榊たちに言うべきだよね?でも言ったら大事になりかねないよね?え、それはとてもめんどくさい。



「どーしたの?巴衛」


「んー、何でもないよ」



…まぁ、追々でいいかな、様子見って事で。

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