第76話

瑞木は納得行かない様子で「俺は認めねぇからな!」と言い張っている。


しかし佐伯は、仲良くするつもりはないけど姫として守るのは仕方ないと受け入れるそうだ。



瑞木の反応に、篠宮はやれやれと肩を竦めている。予想していたのだろう、瑞木がこうなってしまうと。




そこへ、


「まぁ、イヤイヤ言っても仕方ないでしょ?

総長が決めたことなんだから、さ!」


長谷部からの助け舟。



「ううっ、そーだけどさぁ…。

ってか、なんで澪は止めなかったんだ!?」


「僕は真琴と昴の女嫌いも少しでも良くなれば、と思い賛成したんです。…というかそもそも、志都は言い出したら止まりませんし」





「まー、そうだけどさぁ!……っくそ、俺だけ駄々こねてるみてぇじゃん。……チッ、仕方ねぇな。受け入れてやるよ!!仲良くするとは言わねぇがな」


そんな訳で、呻きながらも仕方ないなと賛成してくれた瑞木。



そして、幹部からの了承も貰えたので、次は下に降りて下っ端の奴らに挨拶するそうだ。




大勢の前で話すとの事で緊張してきた美織は、無意識に縋るように榊の服を掴んでしまう。


「…まぁ、自己紹介してよろしくとでも言っとけば良い」


「う、うんっ、頑張る!」





かく言う私は、



緊張?何それ美味しいの?状態なので、

(緊張してる美織も可愛い…)

なんて思いながら美織を眺めてる。




美織の隣にいる榊が邪魔だけど!!







さてさて、挨拶しますかね

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