第73話

さてさて、着きました蒼虎の倉庫。

私は初めて足を踏み入れたけど、美織は2回目なんだよね。



「にしても、人多いね」


「ああ、今日は集まれる人たちに集まってもらいましたからね。でもこれでも半分位ですよ」


「えっマジ?やばぁ…」


数歩先を歩く篠宮についていく私。

マジで大きいなぁ。なんて、感心しながら上を向く。首痛くなりそ。



「…二階行くぞ」


「う、うんっ」


榊と美織が手を繋いで歩くのを見ながら、私と篠宮はその少しあとに続くように歩く。




「二階は、幹部室と総長室があります。

そこには電気周りの物がほとんどありますので、僕達はたまにそこで泊まったりしてますよ。

下の階は…彼処の扉の向こうが大部屋のような物になっています、なんならその奥にはシャワーやキッチンも。あとで見てみてください。広いですよ」


「へぇ、凄いねぇ。マジで広い」


「ふふ、そうですね」




なーんて。篠宮の説明を聞きながら、なんだなんだ?と訝しげにこちらを見てくる外野の視線をスルーしつつ歩いてるけど、…まぁ、総長と副総長が女連れて歩いてたら、ザワつくよねぇ?




「視線が痛い」


「慣れてください」


「鋼メンタルなアンタらと一緒にしないで…」

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