第64話

巴衛side




私の口から零れ落ちる、溜息、溜息、溜息。



「大丈夫?巴衛…」


「…穂花(ほのか)ァ……大丈夫じゃないよ…!!

美織がさぁ…」


穂花は、昨日LINEで聞いたけど?と心配そうに返してくる。だがしかし、


「話足りない。不満が多すぎる」


「あはは…大変そうね」


「そりゃもうね」



この子は、佐藤 穂花(さとう ほのか)。

私と美織の今のクラスメイトだ。2年になってから仲良くなった子だ。席が近いことから話してたら気があって、今では私と美織と穂花とあと桃とでよく遊ぶ。


ちなみに穂花と桃は1年の時にクラスメイトだったらしい。



美織のことについて穂花と話ていると、なんだか廊下が騒がしい。



…と言うかそれはどうでもいいや。

それより私は蒼虎の溜まり場?倉庫?どっちでもいいけど美織救出(と言う名の殴り込み)したいんだけど必死に耐えてる。大事は起こせないじゃない?


後々色々と周りに面倒掛かると思うと、だるい。

身動き取れない。




…でもまぁ取り敢えず、篠宮はまた明日詳しくって言ってたし、…美織の事は後で本人に聞くかなぁ。なんてつらつら思いながら、いい加減周りの煩さに顔を顰める。




「なに?うるさい…」


「なんだろねぇ」

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