第43話

学校を出て、電話を掛ける。

数回のコール音の後、プツリと音がする。




「もしもし?久しぶりです。暁さん」


「ぉー?…ぁ、トモエちゃんだ。久しぶりー! …どうしたの、あたしに会いたくなっちゃった?」



久しぶりに声聞いた気がする。

…絶対電話の向こうでニヤニヤと笑ってるんだろなぁ



「…そうですね。会いたくなったから

行ってもいいです?」


「トモエちゃんの突然のデレ可愛い……不意打ちは卑怯…!」


なんかブツブツ言ってる暁さんだけど、すぐに我に帰って来た。



「っと、いーよ。家で待ってるね。

…あたしに電話寄越したって事は久しぶりに体動かしたいんじゃない?」


「…はい、最近体が訛っちゃっててどうにも」


「了解ー。

じゃあ、適当に情報集めとくから早くおいでー。

あ、ミオリちゃんは?」


「今日は、友達と遊んで帰るから私だけですよ。

美織、凄く来たがってましたよ」


「ありゃー。

…っと、まぁ気を付けてきなよ。後でね」


「はい」



数回の会話で言葉が伝わる為、数分で電話が切れる。




「さて、と。


……久しぶりに、遊べるかな?」






さてさて、久しぶりに

ーーー狩りの時間だ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る