第22話

「もしもし、樂(らん)?あたし、暁~」


「…ああ、どうなった」


「無事捕獲。…そっちは任せていいかな?」


「…ああ。気を付けろ」


「…ありがと」


この前言った、あたしの“お願い”をちゃんと聞いてくれてたみたい。

そして、樂との電話が終わりホッとしたあたしに、トモエちゃんはは不安そうに話し掛けてくる。


「さっきのは、誰…?」


「あー、旦那?」



「「えっ」」




「…あたしこれでも人妻だからそこのところ宜しく~!」


何故か驚いた様子のミオリちゃんとトモエちゃん。うん、それは若く見えてるってことで良いのかな?



それから二人を連れてあたしが今住んでる街に移動する。



何でこんなに余裕で人攫いのような事が出来るか不思議に思うよね。でもね、樂のいるあたしには出来る事なの。


そう、“樂のいるあたしには”、ね。

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