第13話

お母さんが、美織の頬を叩いてるのを見てしまった。


私はいつも部活や委員会で遅くに帰るけど、今日は早く帰った。うちのルールで帰る前にメール、ってあったけどたまたま忙しくて忘れてた。


たったそれだけ。


美織は帰宅部だから家にいるってのは、知ってた。


でも、だからってこの子がお母さんに叩かれて殴られてるだなんて、誰が予想する?



そう、美織は『虐待』されていた。




もう、本当に許せなくて。

許せなくて許せなくて許せなくて。


目の前が真っ赤になって!!




恐怖と共に…失望した。

こんな人が私達の親なのかって。



その笑顔を見た私は、ここにいたら駄目だって本能的に思って。


気付けば私は、美織の手を引いて家を出た。





でも、きっと私はこの行動を後悔はしないと思った。

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