第11話

名門校、私立白百合(しろゆり)学園。


ここは初等部から高等部までのエスカレート式。そんな、数多くのお金持ちの子息が通う学園だったりする。



そしてそこで私は、ずっと学年トップの成績をキープし続けている。


ずっと1番。


それは確かにいい事なんだけど…張り合う相手がいないから、面白みが無い。勝手にライバル宣言してく子はいるけど、今まで私に勝てた事は一度も無い。


…まあ要はつまらない。


なんて考えながら下駄箱で靴を履き替えようと自分の靴箱を開けると、手紙が置いてある。…またか。


基本的にその内容はラブレターや、イジメの手紙など様々だ。古典的なやり方だとは思うけど。



此処の皆さんは頭が宜しいから、表立ったイジメは無くて楽。






「あ、…城山先輩だわ!」


「せんぱーい!!今日もカッコイイー!!」



…私は、それを無視して家に帰る。

後ろで、「そんなクールな先輩とても素敵…」なんて言葉が聞こえた気がするけど無視する。


背後でトモエ様のファンクラブがどうとか聞こえたけど、いつもの事だし私には害がない物なのでスルーさせてもらっている。





「あー、つまらないなぁ…」


そんな、ひとり言は許してくれ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る