第89話

血相を変えて、本気で心配している雷知先輩に占い師でもなけれど私がはっきりと断言したい。


その心配は絶対に無用だと。




「え…てかてか、COLORsとしーたんって同い年じゃなーい?」


「「え。」」


「えっ。」




急に私へ質問を渡した雷知先輩の一言で、視線が痛い程に突き刺さる。


驚嘆を漏らした霰先輩と次曇先輩の双眸が、動揺で声を出してしまった私を捉えていた。




「COLORsって中学までは地元の公立に通ってたって超有名じゃーん。」


「そう、因みに南青雹市には公立の中学校は一つしかないんだよね。」




だからそろそろ情報源を教えてくれ。全力でそこを叩き潰すから。



雷知先輩に続いて口を開いた昴晴先輩は、さっきからやたらと私の逃げ口を塞いでいく。


この男が開口すると碌な事にならないじゃないか。最初からずっとそういう人だったけども!!!




「え、そうなの?それじゃあしーたん、COLORsのメンバー知ってるって事!?!?」




ただでさえ大きな目を更に見開かせた雷知先輩のおかげで、いよいよ話をはぐらかす事ができない瀬戸際に立たされた。



私以外の性吐会全員の視線が集まっているではないか。


今こそ自らの性癖画像でも動画でも鑑賞しておくれよ。

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