第88話
それだ!!!声にこそ出さないものの、両者の顔にはその文字が浮かんでいた。
この人達でもCOLORsの存在を知っているの、何だか意外だ。
てっきり幼女とお人形と美脚以外に興味、関心、意欲がないものだと思っていたのに。
「ふーん、雷知ってCOLORs知ってるんだね、意外。」
お茶漬けを食べながらポツリと霰先輩が声を漏らす。あんたが言うなと私の心が叫ぶ。
しかも昼食のチョイスが甚だ理解できない。
お茶漬け?しかもちゃんとほうじ茶から淹れてる辺り、この人の本気を感じる。
優艶な見た目とはかけ離れた食事だ。しかしお茶漬けに罪はない。
「もっちー。全然興味はないけど俺の愛しい妹ちゃんが、今度ドラマでそのCOLORsのボーカルと共演すんだよねぇ。」
「あいつ、人気だよな。教室の
すみません、一生懸命に聞き流そうとしたんですけれども無理でした。
次曇先輩って女子の事を「おなご」って呼んでいるの?江戸時代出身ですか?
「やっぱそうなの!?!?え…ちょっ…俺の愛人がボーカルに手でも出されちゃったらどうしよ~。」
その懸念をしているのは世界で貴方だけに違いない。
しかも愛人とは?愛しい人の略称かもしれないけれどその呼び方だけは止めた方が良いと思う。何かしらの誤解しか発生しない。
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