第60話

学友から避けるべき人間と判断された非情な現実などお構いなしに、時間は流れていく。



私が性吐会に所属した。その凶報はどうやら私の知らぬ間に広く知れ渡ってしまった様で、次々と教室を訪れる教科担任に漏れなく声を掛けられた。


何が面白いって声を掛けた教師皆、揃いも揃って軽蔑の眼差しを容赦なく私に向けていた事だ。



そして全員がこう口を揃えるのだ。




「一色お前、性吐会がこの学校で唯一落ちこぼれた不良集団だって分かっているのか。」




私は即座にお答えして差し上げた、分らないと。分からないからこそあんな集団に属する羽目になった。



何故今更、変更の効かない立場になった私に、わざわざ改まって悲しき現実を突きつけてくるのか。


どいつもこいつも打算的な嫌がらせか?それ以外に考えられないな。




「信じられない」だの「少しは考えなかったのか」だの「気は確かか」だの。他にも散々に言われたがほぼ似通った内容だった為割愛。




一限目から四限目の間に得た情報を整理するとこうである。



まず、性吐会はすこぶる評判の悪い組織らしい。同意。


次に、性吐会はこの学校における不良集団らしい。同意。


最後に、私が入会したと思い込んでいた生徒会は、別組織としてきちんと存在するらしい。早く言え。




以上!!!

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