第55話
因みに最後の最後に姿を現した堂本次曇先輩は、ずっと廊下でカナちゃんとミユちゃんと揉めていたらしい。
私からするとただの人形遊びにしか見えないのだが、揉めていたらしい。
「そうなの?それじゃあミユちゃんと別れれば良いんじゃないかな、僕は次曇の幸せが一番だと思うよ。」
「え~ダメダメ。ミユちゃんめたんこ可愛いじゃーん!ああ見えてカナちゃんって悪女なの昴晴知らないの?」
「どっちとも別れた方が良いよ次曇。だってカナもミユも脚がえっちじゃない。」
二体の人形を机に置いて深刻な顔で苦悩している次曇先輩に対し、他の性吐会会員三人が真剣に返事をしていた光景を見て私はこの人達とは一生分かり合える日が来ない事を悟った。
きっとどの占い師を尋ねても、今の私の運勢は「大凶」であると口を揃えるであろう。
もし「大吉」と放つ占い師がいるのであれば、そいつは確実に詐欺師である。私はもう誰にも騙されないぞ。
目に余る強烈さを誇る性吐会の事が忘れたくても忘れられず、昨夜は湯船でのぼせかけた。あの組織は全くもって害悪しかないらしい。
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