第37話

「爽やかな笑顔で何言ってるんですか、それは列記とした犯罪ですよ。」


「それな~!」



悠長に二箱目のシガレットチョコを開封している場合ではないのでは?



幼馴染が犯罪に手を染めようとしている傍で、雷知先輩は人気子役の写真集を捲っている。


無礼承知で言うけれど、それ今読むべきタイミングか???




「いつ見ても最高に美人だよねぇ~。しーたん見て見て!この写真とか色気しかなくなーい?」




対峙している美形がこちらに向けたのは、純粋無垢な子役が楽しそうにシャボン玉を吹いている一枚。


成る程、これに色気を感じているのか。お巡りさん、どうかこの人が罪を犯す前に逮捕してあげて下さい。彼の為です。




「可愛いとは思いますね。」


「でっしょー!やっぱり流石だよねぇ、俺の妹。」


「え?」


「え?」




え?


え?


え?


え?


え?






妹?

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