第39話

「はい、あ-ん」

鈴に支えられながらザクラは口を開ける。

鈴の掬ったお粥がザクラの口の中へ入っていく。

ザクラは口を動かし、お粥を飲み込んだ。

「ど?美味しい?」

ザクラはうなずく。

そして、もっと、と言わんばかりに口を開ける。

「え、おかわり?」

「・・・うん」

ザクラがそう言うと鈴は嬉しそうに顔をほころばせた。


結局、ザクラはお粥を完食した。

「じゃ、また来るからね」

鈴は嬉しそうにそう言うと、ザクラの部屋から出ていった。

「大丈夫か? 3日ぶりに食べて、しかも完食して」

食事を見守っていたマルリトスがザクラに寄ってきた。

「・・・多分」

「『多分』って・・・」

ザクラの言葉を聞いてマルリトスは、呆れながらも少し嬉しくなった。

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