第2話 修行

第36話

「なんでそんなことする?!そんな闇雲にやったって、無駄に力を消費するだけだろうが!!」

「うるさい!んなこと、分かってるっつうの!」

デッキの上ではマルリトスの怒声とそれに反抗するザクラの声が響き、騒がしいことになっていた。

「大丈夫ですかね、ザクラさん」

それを陰から仲間たちが心配そうに見ていた。

「海の女神に任せられたからって言うから、仕方ないだろ。俺らにやれと言われても無理だし」

「そりゃそうですけど・・・」

「さっきから、ザクラちゃんたち喧嘩しかしてないわよ?」

「あまり仲はよくなさそうだね・・・」

北斗の言葉に皆うなずく。

「でも懐かしいわね」

「え、何が?」

「昔、ザクラのお父さんがザクラに、完膚なきまで修行をつけたことを彷彿とさせるのよ。だから、久しぶりの感覚ではあるけれど大丈夫じゃないかしら?」

「なら、いいけど・・・」

「まぁ、とりあえず様子を見守るしかないな」

「そうですね」

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