第31話
「近過ぎたということは・・・、もう誰だか分かっているの?」
「ああ」
星利は一度深呼吸をする。
「どこにいるかも、何をしているのかも分かる。頭より体が先に動く馬鹿野郎だということも、仲間やまわりの人が傷つくのを何よりも恐る優しい奴だということも」
星利はまっすぐにザクラを見る。
「え・・・?」
「あまりにも大きすぎる役目と、逃がれられない宿命を背負いながらも生きていることも」
「ま、まさか」
どこか思い当たるところがあったのだろう、ザクラは大きく目を見開き、わなわなと震える。
「そうだよ、銀の人魚はあんただったんだよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます