第4話

『————————若。



こんな某のことをお笑いになるかもしれませぬが、若ももう少し大人になられたらいつか…女子を恋しいと思う日が来ます。




そしたら、決して離してはなりませぬよ?』























忠堅に言われた言葉を告げると、亀寿は言葉を失って俯く。









「…あぁ、続きがあったな」








あの言葉を思い出して、口にする。



















『いつか…若様にも命より大事な女性にょしょうがおできになります。



そしたら何があっても、例えその御命と引き換えてでも絶対に離してはなりませぬ。






決して私の二の舞いは踏まれますな。






…貴方様はゆくゆくは島津の当主となられる御方。





ならば誰よりもお幸せになられませ。





そして優しく…戦のない島津にしてくだされ。






忠堅…今生最期の願いにございます』

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