第85話

5.飛龍と風龍(ふうりゅ)








【飛龍と風龍(ふうりゅ)だ。可愛い名前だろう?!】






「まぁ!素晴らしいセンスあるお名前(⋈◍>◡<◍)。✧♡」






「・・・・・・」






深澤くん、不機嫌。





「さ、飛龍、風龍いらっしゃい」






「龍神様、お子達には母親の話は・・・・」






深澤くんは、いらぬことを聞いている






【まだ、言っておらぬ、小さいでな。が、分かるようになったら取り巻く環境も含めてすべて話そうと決めている。】





「そんなこと、今じゃないわ。見て、可愛い♡さ、龍神様、こちらへ」






蓮伽さんは二人を抱きかかえた








「可愛い♡」






もうメロメロだ





〈そりゃそうだろ?自分の子どもなのだから〉







・・・・・俺、嫌なヤツ








【おーっ!泣き止んだ!】





龍神様はホッとしたお顔をした







【泣いた理由は・・・・何だ?】








「お腹が空いているようですよ」






【またか!さっき、ミルク飲んだのに・・・・】







「パワーが強いのです!龍神様のお子なのですから、オーラが渦を巻いています(笑)もっと遊ばせて発散してあげないと・・・足りておりませぬ」





【とはいえ、どうやって遊ばせる?】





「え?普段はどうされておりますか??」





【普段・・・・】






龍神様、気まずそうだ






「普段・・・・れんな様にまかせっきりなのですね?!」






【いや、まかせっきりではないぞ。が、一人では世話したことがないだけじゃ、必ず、れんながそばにおる】






「あら、それは育児疲れもたまりますわね・・・・ニヤリ」






・・・・・蓮伽さん、怖い





【す、すまぬ・・・・】






「深澤くん、ミルクあるかな?」



「牛乳でいいの?あるよ」



「ありったけ持って来てもらっていい?」







「・・・・・・・ありったけってさ、二本しかないから買って来るよ」







相変わらずの器の小ささで、絶賛不機嫌中だ







「ありがとう、お願い」





抱っこをしながら、そばに寄って来てささやいた









「早く帰ってもらって、早く・・・・・・ねっ♡」










・・・・・・ものすごく急いで、買ってこないと







〈僕の一喜一憂はすべて蓮伽さんの為にある〉

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