第六章 とにかく長い一日【3日目】

第55話

1.中居さんを護る蓮伽さん







扇情的に絡みつく二人から、仕事モードに入った蓮伽さん






引っ張られるように僕も助手モードになる







と、インターホンが鳴った







中居さんと稲垣さん、揃ってのお出ましだった







「おはようございまーす!中居でーす」









入り口に迎えにいくと、すぐに私に声を掛けた






「岩本さん、おはよう・・・困ったわ・・・力を貸してちょうだい」






深澤くんも、稲垣さんも状況が呑み込めず怪訝な顔をしていた







すぐに察した







憑いている。







怨恨が香っている、強めな感じ







「中居さん、ご自分に結界張れましたっけ?」


「私は、人に張れるほどではないのよ・・・お恥ずかしいけど」


「いえいえ、出来る人とそうでない人がいるから大丈夫ですよ。じゃ、私が張りますね、稲垣さんもついでに」


「助かるわ、ありがとう」





・・・・・





・・・・・






・・・・・静かなピリピリした空気が続く







・・・・・






「はい、これで大丈夫ですよ。今は、パワーが満ちているので、結界が強めになりましたよ。さ、どうぞ中へ」







すでに何が何だかわからない僕である。










「ありがとう、昨日から体調が悪くて(苦笑)」


「牽制しているのだと思います、これ以上近寄ってこないようにって。」


「そうね、強めだわ。生きてるから余計に(笑)」






ソファに腰を下ろしながら早速話しはじめる

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