第53話

あんず色の粒子の中で








「朝から、私達.....ダメね(笑)」


「そう?ふふっ、愛し合っていれば当然じゃない?朝からって醍醐味だと思うけどな」








キッチンで男女二人、裸







滑稽、(笑)





「待ち行く人も、みんな、そしらぬ顔してえげつない事してると思うよ(笑)」


「そうかな(笑)・・・そうかなぁ.....、」


「でも、50歳を過ぎて、こんなに抱かれている人はいないだろうね(笑)」


「過ぎてません、50歳」


「スミマセン・・」








もちろん、昨日の情事からずっと激しいので二人ともお腹が空いている







愛し合っている時の甘い空気はどこへやら、バスローブに袖を通し食事の準備に取り掛かる













二人でキッチンに立つ穏やかな幸せさ








何だかいつもと違って見える光景









・・・・・指輪のせい











いや、指輪のおかげ、だ








「ん?どした?」



「・・・・・・キュン」







深澤くんの「ん?」は破壊力が凄まじい







胸が・・・・痛い。






「え?様子おかしいよね、愛し合い過ぎちゃったかな(照)」







「・・・・苦しい、胸が」








「え゛ぇ?心臓!?どこが痛い?!」










「(爆)・・・・・好きすぎて。」









♪~エンダーーーーーーー♪


「蓮伽さん!!!」










ものすごい強さで抱きしめてきた







「い、痛いっ、深澤くん痛いよーーーーっ」








「だって、嬉しすぎて、可愛すぎてー♡」








(・・・・・・卵焼き)







「卵焼き、焦げちゃうから離して(笑)」






「あ、大変(笑)」







・・・・自分の仕事に戻る





「肉焼くけど食べる?」


「朝から、激しくない?」


「・・・・だって、昨日から激しい事してるから体がエネルギーを欲してる、食べないと午後持たない(笑)」







多分、それだけではない

無性に肉を欲している


午後に、何かパワーを使う事が起こる予兆でもある









「僕も食べるよ、僕の分も焼いて」






良い肉を準備してもらっているので、贅沢に使わせてもらう





塊なので、150gずつ切って焼くことにした

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