第42話

3.宴だ!宴だ!





深澤くんは、あんなに激しかったのに、普通に何事もなかったかのように動いている







若さか?

とはいえ、30代真ん中そんなフレッシュでもないし・・・

龍神様のご利益か?






それが濃厚そうだ





私にも、不思議な事が起きていた





あんなに激しく愛し合った後なのに、体のエネルギーが満たされた感じなのだ






体はだるいが辛さは全くなく、むしろ満ちた感じで心も穏やかなのがわかる





「蓮伽さん、持ってきましたよ、さ、食べましょうか!」



「ありがと、.....わぁ!!豪華だねー!!」



「そうなんですよ、魚介は新鮮で、お肉はめっちゃいいお肉です!焼きましょう!」



「ねぇ、これ生でも食べられるかな??牡蛎(笑)大好物なんだよねー♡」





そう、私は生が大好き





生肉や生魚・・・刺身に目がない




「牡蛎、まだあるよ、向こうに殻付きで”新鮮なので生でもどうぞ”って貼ってあった」


「す、素敵すぎる.....!シャンパンあるかなー....」


「ちょっと待って、セラー見て来る」




「手伝おうか??」


「ううん、蓮伽さんはゆっくり座ってて、僕やりますから」






そう言って、キッチンへと入って行った






・・・・・・・・・・・








その背中を見つめていた





【こんなにも尽くしてくれるなんて、ありえない】




と、思いながら





今まで、人に尽くして貰ったことがない私だった






(かわいそうだったな、今までの私)




思わず、クスっとする






「なに、笑ってるの?」





牡蛎とシャンパンを持ってきた





「ちょっとね、思い出し笑い。シャンパン、あった??」




「ふっ、ふっ、ふっ、シャブリがありましたよ♪」



「おぉ!食べようそ、飲もうぞー!」





深澤くんは牡蛎を食べやすい様に殻を開けて来てくれた





牡蛎もさることながら、この仕事に感動する







「カンパイ☆」







激しい運動のあとの冷たいシャブリ、最高






「すごい飲み方するね(笑)」


「失礼(笑)シャンパンはこんな飲み方するものではないんだけどね、喉が渇いていて・・」








美味しすぎる♪







深澤くんは、微笑んで私を見ている





「な、なに?」






「幸せだなと思って」





「ふふふ、私も幸せ~、大好きな人と好きなお酒、好きな食事、一緒に過ごす時間....」



「ご機嫌だね☆」



「まあね」



「海賊の様に飲んで、生ガキを食べる(笑)ベッドの上の蓮伽さんがみじんも感じない」



「当たり前でしょ(笑)普段からあんなに卑猥だと捕まるわ」



「そうだね、他の人に見せたくないや。あの蓮伽さんは僕だけのものだからね」



「そうね、深澤くんじゃないとあの乱れ方はできないから♡・・・・あー!、牡蛎おいし♡」






深澤くんが寄って来て、唇を奪われる





「可愛すぎる、蓮伽さん♡いっぱい食べて飲もう」



「ふふっ、次はお肉食べたい♡」



「いいお肉あるから、焼こうね」







愛し合いすぎて時が過ぎ、今はお月さまがキレイな時刻






焚火もあって、ゆったりした幸せな時間

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