第21話
5.眼下に広がる驚愕の風景
再度、到着したので中へと入った。
「相変わらず、地縛霊の拒否が凄い(苦笑)」
「頭が痛いもんね」
奥へ入ると、中は広くいくつかの部屋の様になっている。
救出した女性から聞いた通り、何人かの女性が魂が抜けた感じで横たわっていた。
こちらが姿を見せても、助けて欲しいという感じもみせずヘラヘラとしている。
「精神的にやられてしまっているようだね」
「....そうね、覇気がないのでよっぽど辛い目にあったんだわ」
「蓮伽さん、どうするの??」
「.....、そうね、警察に引き渡しましょうか。その前にネックレス確認して、外しましょうか。本人がいる風に見せかけましょう。」
稲垣さんに連絡し、警察の手配をお願いした。
全部で10人程、女性がいた。
残念な事に、みんな精神が薄弱していて覇気がない。
蓮伽さんが抱き上げ、僕がネックレスを外していった。
蓮伽さんは汚れることも気にせず抱き上げていく・・・・
その姿に、聖母を見た気がした。
「蓮伽さんが抱き上げると、みんなの顔が穏やかになって行くね」
蓮伽さんのパワーの凄さを見せつけられてしまった。
「何もしてあげられないけど、少しでも元に戻れる手助けを、ね」
ふと見ると、背中に浮かぶ蓮の花の瑞々しさが薄れているのに気づいた。
なぜか、蓮伽さんの蓮の花は僕に見えるのだ。
<祈龍の他の人の花って僕に見えるのだろうか・・・フミさん、ルリさんのは見えなかったんだけど>
「蓮伽さん、蓮の花.....薄くなってるけど....大丈夫なの?体の具合とか、、」
「体の具合?あ、大丈夫よ(笑)疲れはあるけど、全部吸い取られている訳ではないから.....」
「そうなの?」
「ヒーリングのパワーを充填させるには......ヒソヒソ.....」
「あ、そっか(照)」
幸せな回復の方法だ。
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