第十四章 帰京までの時間

第80話 邪念と戦う優しい朝ごはん作り

心地いい気だるさの中、喉の渇きで目を開けると幸せな香りが鼻を抜けた。






深澤くんが隣にいない。






飲み物を取りにキッチンへ行くと、バスローブ姿でコンロの前に立っていた。





「おはよ、ん......」





口づけを交わす。





朝にしては舌の混ざる、色気たっぷりの挨拶。





「んン....おはよ」




「朝ごはん作ってくれてるの....??」


「うん、先に目が覚めたから。寝顔を見続けちゃったら、またしたくなるので(笑)」


「(笑)もしかして、深澤くん....絶倫?!若いっていっても、中年...」


「朝から過激な発言(笑)相手が蓮伽さんだから、だよ。邪念をそらすために、朝ごはん作ろうと。」


「邪念....(笑)」


「まだ寝る?」


「ううん、起きる。」


「じゃ、シャワー浴びてきたら?」





お言葉に甘え、シャワーへ向かった。

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