第十一章 「深澤くん」という人

【Make Luv.】お代官様ごっこ

深澤くんが戻るのを待って、私達は宿へと戻った。




「疲れたね、って私だけか(笑)」


「いや、見ていて僕もしんどかったので蓮伽さんはもっとしんどかったね。」


「今回初めての事だったので、要領がね、得てなくて」


「・・・・・」


「ん?どうした?」


「帰ったら、すぐに抱きたい(笑)って思ってたんだけど...」


「元気だね(笑)」


「でも、なんか違う気がして・・・」


「そうなの(笑)」


「まず、お風呂だよね....と思って。流して貯めてくるから、ゆっくりしてて」


「.....ありがと。浴衣苦しいから脱ぎたいのだけど(笑)いい?」


「!?ダメ!!今、お湯抜いてくるから!」




(笑)急いで、露天風呂へ行きバタバタと戻って来た。






「息を切らして(笑)そんなにしなくとも待っててあげるよ」





「お代官様、やりたかったのでお付き合いお願いします(笑)」







「どうぞ(笑)」




ソファから小上がりに向かうと、キラキラした目で寄ってきて帯に手をかけた。




「・・・・・」


「・・・・・」



シュッ、シュッ....と独特なほどく音が静寂に広がる。


「・・・・・・」


「ふふっ、それっ!」



帯を手繰ると共に体がクルクル回った。


「あ~れ~お代官様ぁ、おやめくださいまし~」



と上げて、なりきって手を上げたりしてみる。



「かわいいのう~もう少しでほどけるぞぉ」




お代官様は迫真の演技だ。



・・・・・長かった帯がほどけ、浴衣がはだけたのでそのまま床に落とした。




襦袢だけになり、何ともなまめかしい姿が鏡に映った。





「・・・・・・あられもない姿(笑)」


「・・・・・・いや、....そそる....」


「はい、終わりね(笑)着替えるから、お湯溜めてもらってい.....」


「ん.....ッ」




やっぱり、唇を塞がれてしまった。




「ゴメン......我慢できない。」




そう言うと襦袢の胸元に手を入れて、緩めた。



「...ん...やばい...興奮する。」



「....ん...ふッ、今はしないっていったばっかり(笑)」



「だから、ゴメン。我慢ができない、色っぽ過ぎて。」




私を抱きかかえ、ソファに下ろした。




息遣いが激しくなり、唇を貪るように吸い....

首筋に吐息交じりに唇を這わせながら、

襦袢をずらして小高い丘の部分に顔を埋めていく。




「はぁぁぅッ...んん”ッ...、」




思わず、のけ反った。




「蓮伽さん、キレイです......」




唇をこじ開け、舌が入ってくると

快感が押し寄せて体の細部にまで電流が走る。


この感覚は、深澤くんが初めてで

他の誰かで経験したことはない。





「足、拡げて立ててごらん.....」





促され、ゆっくり広げると、既に粘液で襦袢が透けてしまっていた。



「ねぇ....この下着でずっといたの?」


「うん....浴衣用の下着...準備してあった..昔の人は履いていなかったみたいだけど」


「そうなの...?それでも、いやらしいな...短パンみたいだから

全部見えてるよ・・・ねぇ......すごい溢れてる...」





下着を少しずらして、顔を埋め、溢れている蜜のような愛液を一気に吸った。



「ああァ”ァ”ッッ.....ン...ッ!」


「吸っても吸っても溢れてくるよ....美味しい...ッ、ジュルッ、ジュルッ、」



舌先を動かし、花茎を弄び転がしたり、吸い、舐め尽くす。







「アン、ンンッ、はァァッ、はぁぁン..気持ちイイょ...深澤くん...ッ」



「もっと...声出して...イっていいよ。」



「あぁァァァァン、イクッ、ハァ、アフッ、イク...ッ、イッ、クッ......ッ」





その瞬間、深澤くんのモノが入って来た。






だらしない私の躰は深澤くんの刻む激しい律動で揺れ、

何度も、何度も快感が押し寄せる。






(......大好き.....深澤くん....大好きだよ)






体の奥深くで感じる深澤くんの激しさと温かさ・・・・

愛おしくて、涙が溢れた。






「ハァ、ゥンッ.....ど、どうした..?涙が...

どこか痛かった?激しすぎちゃった?・・・ごめ・・・・」


「アン....ゥンッ、.....抜かないで...ンッ、そのまま、して...」


「.....どうした.....?」




髪の毛を撫で、唇を何度も重ねる深澤くんの優しさが伝わる。




「....うん.....ゴメンね、好きすぎて、大好きすぎて思いが溢れちゃった...フフッ」


「.....蓮伽さん.....ッ」





律動が一層激しく、奥深くなっていく。



「僕も、大好きです、愛してますよ.....愛おしいです....」





・・・・・・・・





また、何回も絶頂を迎え、果てた。




(こんなにしても、しても足りないほど求めてしまうなんて....

まるで、麻薬のように....。

終わると、また欲しくなってしまう。

本当に結ばれる相手とはみんなもこんな感じなんだろうか....)






・・・・・・・「蓮伽さん...起きてる?」


がっちりホールドされた腕の中にいる幸せ。


「ふふ、起きてる。気持ち良さの中を漂っている(笑)」


「(恥)僕もです、蓮伽さんとの後は、柔らかいものに包まれたカンジでふわふわしてます(笑)」


「喉乾いたから、飲み物とってく...」


「ん.....、チュッ、僕が取ってきます」





「.....ふふっ、深澤くん激しいから、終わった後も中で律動を感じてしまうの。

奥に深澤くんのモノの感覚が残ってる、だからずっと、潤っているのかもね(笑)」


「そんなコトをさらっと言っちゃうから、蓮伽さんズルいの。

際限なく愛し合いです、なんなら。」


「(笑)そんなこと、出来たらいいね。麻薬みたい、深澤くんと愛し合う時間は。」


「蓮伽さん....可愛いっ!」





一つ、真面目に疑問に思っている事があるので聞いてみた。



「深澤くん、大真面目に聞いてもいい??」


「大まじめですね(笑)何でしょう?」


「あの、、、、、、」


「......?」


「深澤くん....ってさ、舐めるの好きだよね、ァソコ...」


「(笑)また、唐突ですね、誘ってますか?できますよ(笑)まだ」


「....い、いや、誘ってるのではなくて...純粋な疑問。

今まで付き合ってきた人、あんまりしてくれなくて...

私の、不快なのかなって..」


「(爆)可愛いなー、蓮伽さん。

んー......何て言えばいいのかな...

甘い蜜に吸い寄せられるっていうか、香りも、味、も?

恥ずかしいですけど、今(笑)

ずっと、顔埋めてられます(笑)」


「(恥)わかった、ありがと(笑)もう、わかった...」


「(笑)自分で聞いといて、照れてる。

元々、好きですけど..蓮伽さんのは特別です。

オスとして、満たされるというか....

僕が嬉しいフェロモンなのかも。

されるより、する方が気持ちが満ちるカンジ」


「そうなんだね(笑)ありがと。」




深澤くんはニッコリと笑って、


「お風呂行きましょうか?」


と、腕を引いた。

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