she side 幸せな朝~Break time 岩本蓮伽の時間

けだるさの中、目が覚めた。

周りは明るく、多分もう朝だ。





(喉が渇いたな。冷たい水・・・)

キッチンへ行こうとした。





が、深澤くんの腕が体に絡まったまま起き上がれない。




「どこへも、行かないよ」

呟いてみたが、離れない。






・・・・・では、仕方ない。





カプッ。





唇にかじりついた。





・・・・・動かない。






胸元に唇をそそっと、這わせ噛んでやった。






”ピクン”




として腕がゆるんだ(笑)






急に、

「蓮伽さん・・・・気持ちいいよ...」

と、声がしたので慌てたが、無事寝言だった(笑)




(ウケる(笑))






急いでバスローブを着て、キッチンへ向かう。






・・・・・・






デッキへ出ると、空気が澄んでいて冷たさがとても心地いい。






(はぁ・・・気持ちいい・・・)





息を吸いこむと、体の中が浄化されるような感覚が強くなった。






(やっぱり、ここの空気は何か特別な感じがあるな・・・)









ボトルの水を飲み干し、シャワーを浴びに行った。







・・・・・・・





体を鏡に映すと、隙間なくキスマークで埋め尽くされている。






昨日の、恥辱の限りを思い出すには十分すぎる跡だった。


(思い出すと恥ずかしいけど、幸せな時間だったな・・)




勝手に果てる旦那と違って、心から求めあい、果てる。濃厚な時間だった。



(体が覚えちゃったから、な、もう離れられないな....まいったな)






・・・・・・・・






(ふぅ......さっぱりした)








窓を開け、チェアーに腰かけて少しの間、目を閉じる。








違和感がある。








自然に溶け込んでいく感覚が、早くなっている。


感度も上がっている。




・・・・・




色んな残像が頭をよぎっていくが

見たことがないような知らない景色も入ってくる。


(これ、予知・・かな。今までとダントツに入ってくる量が違う。

スイッチを上手に切って行かないと、自身の意識がつぶれてしまう。

トレーニング積んでおいて良かった。)





・・・・・・気になる光景がある.....。




中居さんに明日、相談してみるかな。

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