第56話

…ソワソワ。


桐人、まだかなぁ?


あたしは桐人が来るのを、今か今かと待っていた



数分後。


コンコン、


「はーい♪」


ガチャ!

桐人の返事を待たずに、あたしからドアを開けた


「…おっと!?晶、どうしたのですか?」


「あのね、あのね♡小説読んだの~♪」


「あ、昨日の?」


「そうそう!めっちゃ、良かったの♡」


「そうですか、お気に召して良かったですよ♪」


「ましろサンっていう女性と、幼馴染みの

海生かいきサンって男性の恋物語でね!

ましろサン綺麗だし♪海生サンって可愛いの♡」


「…どこが、可愛いかったのですか?」


「えっとね〜、ましろサンと…

抱き締め合ってる時にね!

『疲れたから…充電中…。』って言うの////

もう、キュンキュンしちゃってヤバかった〜♡」


「…じゃあ、僕も充電させてくださいね♪」


ギューッ。

桐人が…あたしを抱き締めた////


「ねぇ、桐人?あたし達…おじいさんと

おばあさんになっても、一緒よね?」


「はい。もちろんですよ」


「やった♡」

あたしは『ホワイトキャンバス』の中で一番、

大好きな74ページを思い浮かべていた♪

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