Fragrance that carries happiness(幸せを運ぶ香り)

第1話

あれから5年......季節はまた冬。



バイトをしていた会社のメンバーで飲み会

久々の参加で緊張していた。



鼓動でまわりの音が遠くなって行く.....

”あいつ、来るのかな”





「イオ~!」

先に来ていたみんなが口々に私の名前を呼んだ。



「久しぶり!元気だった?......etc」





フワッとETERNITYの香りが鼻をくすぐった。


(あ、この香り....)



・・・・・・



胸の奥がキュッってなる。





「お疲れ様でーす。」

忘れてない。あいつの声、だ。



この香りは、もしかして碧?





ざわざわする、苦しくなる。





「久しぶり、伊織。」


振り返ると、少し大人の男になった碧がいた。





「碧....、久しぶり。」


「良かった。会いたかったんだ」




胸がざわつく。





「キレイになったな。」


「......そう?」





「カンパーイ!!!!!!!」






宴のはじまりだった。

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