第90話
「知らない塵に気安く話しかけられてしまうくらいなら、独りでお手洗いに行くの禁止にするからね。」
甘い香りと共に哀しい香りを纏っているのは綴。
語は、私とも綴とも違う香りを放っている。
語の香りは何時も、甘い香りの傍に……。
「分かった?僕の可愛い可愛い夜。」
底知れぬ恐い香りが息を潜めている。
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