第29話

「今夜は僕が献立を考えたよ。」


“それじゃあ夜ちゃん、お口を開けて?”




鯛のムニエルを刺したフォークが近づいてくる。


自らの指で私の唇をこじ開けた綴は、貌を綻ばせたままフォークを私の口内へと突っ込んだ。

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