第25話
「やっと大学生になって、念願の三人だけの生活ができるようになった事が、僕凄く幸せなの。」
語に抱き着かれた拍子に躰がソファへと倒れた。
おかげで綴りの指から舌は解放されたけれど、すかさず語に唇を奪われる。
クチュ
クチュ
少し前までケーキを愉しんでいたからか、語の唾液は異常に糖度が高かった。
「僕もだよ。夜ちゃんとこうして戯れる時間が大いに増えて幸せなの。」
語からのキスの雨が降り注ぐ私の額をそっと撫でた綴が、唇に弧を描く。
私は最高に不幸せだよ。
興奮している彼等の端麗な貌を眺めながら、胸中で誰にも聴かれる事のない本音を吐露した。
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