第9話

昼休憩にひとり自席に座り、ぼーっとお饅頭を見つめる。

真嶋さんに「一緒にランチ行きませんか?」と誘われたのに、どうしても行ける精神状態じゃない気がして断った。



社内の自販機で買った紙パックの野菜ジュースにストローを刺して口にする。

けれど、すぐさま紙パックを置いてスマホを手にした。



スライドしてタップする。



『午後七時、駅前のカフェでよろしく』



そうメッセージを打って、羽村に送った。

するとすぐに反応があり『了解』とだけ返事がくる。



私は唇を噛み締め、休憩時間もそこそこにパソコン画面に集中することにした。

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