拉致

第50話

「…あれ?なんか音?」

ハッ!?魅麓に持たせた、ブザーだ!


「…っ、くっそ!!相模だ!!

魅麓ーー!!どこだー!!」

僕は、音のするコンビニへ走った!!


「…はぁはぁ!魅麓ー!!どこーー!!」


ブザーは…コンビニの道路脇に、

転がっていた………。。


「………あのぉ。お兄さん?」

コンビニの前に、居た。女の子達に、

声を掛けられた。


「…つい、さっきなんだけどぉ。…

女の子か、男の子か…知んないけどさ。」

「………ウチラに、警察呼んで。…って、

言ってる時にさぁ~、後から来た。

男に捕まえられたっぽくて……。」


「んでね!"バチッ"って、なんかの音が、

したら!捕まった子が、グッタリなって。

……その、男が!その子を抱えて、

連れてかれたの…。。」

「…ウチラ、だから今。…警察どーしよう?

って、相談してたら!君が来たから………」


!?魅麓が捕まった。

たぶん"スタンガン"で気絶させられたんだ!


「ねぇ!その男、どっちに行った?」

「来た方向に、戻って行ったよ。…。」


「そか、君達が目撃した事を。

警察に!通報してくれないかな?お願い!」


「…ん。わかった!」

「僕は、追い掛けるから宜しくお願いする!」

「……事情、よくわかんないけどさ…。

君も、気を付けて、ね!」


「ありがとう!!」

俺は、魅麓を連れ去った。アイツを

追い掛け、走り出した!

きっと、魅麓の職場の近くに…

車を止めてて。そこまで戻る気だろう!


つい、さっきなら!

魅麓を、抱えてだし、そう遠くまでは…

行ってないはず!!

「くっそ!…間に合ってくれ!!」

僕は、全速力で走った!




…魅麓、魅麓、魅麓!!

無事でいてくれ!祈りながら走った。


魅麓の職場の近くに…パーキングが、

あったはずだ!きっとそこに……

と、…職場の近くにを通り過ぎた時だった!


大きな人影が!見えた!!

…やっぱり!あのパーキングだ!!


「魅麓ーーーーー!!」

俺は、叫んだ!

すると、…その人影が振り向いた。

だが、僕の声に気付いたくせに、

…普通に、パーキングへ向かって行く…!?


完全に、バカにされた感じだった…。

もう、車に。魅麓を乗せてしまえば…

自分の勝ちだと、思っている様子だ!


んー、この通りにタクシーも居ないし…

どうするか………。。


あ!アイツの車の、ナンバーと車種が、

分かるように!写メっとかないと!!

そうすれば!アイツの車の追跡に役立つ!

……もう、…それ以外。…手段がない。



「……はぁ!…!!っ、居た!!」

「なんだ、小僧。…お前1人で何が出来る。笑」


僕は、安っぽい"挑発"には、のらずに!

写メを、撮りまくった!

相模本人、ナンバー、車種。そして…

助手席で、グッタリしている。…魅麓。


「何の、記念写真だ? 笑」

「うるさい!!絶対に!魅麓を

助け出すからな!!」


「…フッ。バカバカしい、お前ごときに。

何が出来る?」

「…んだと、こらっ!!」


「さて。小僧と遊んでいる暇など無い。

魅麓を…また。調教しないといけないからな

俺は、忙しいんだ!」



そう言って、車に乗ると…あっという間に

魅麓を…拉致って行った………。。


…そして、僕は。警察より先に、

「相模屋」へ電話を…掛けた。


アイツの、父親…。"相模屋 当主"と、

"交渉"するためだ。

単に。警察だけに、動かれると…

この、拉致事件で…相当な。

風評被害に、合うのは"相模屋"だ!

そして。僕達の事までおおやけに、

されては困る。だから!

相模屋の、権力を…利用して。

拉致事件を。もみ消してもらう!

それに、アイツが。魅麓を、連れ去った

ならば、行く所は…あの"別邸"以外に無い。

場所を聞き、早く魅麓を救わねばならない!

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