第73話
抵抗する暇なく、私の下着が呆気なく奪われた。
クチュ
クチュ
快感が走る度、ひー君の指が動く度、蜜が溢れ出る音が部屋に響いてそれが更に羞恥心を煽る。
「やっ…ひー君………ああっ…。」
「ふふっ、そんな顔で言うの?説得力ないよ。」
「やっ…やっ…。」
艶笑を湛える彼に、身体の芯が熱くなるのを感じる。
心臓だって、ドキドキと音を立てて苦しくなる。
「日鞠、これは嫌じゃないって教えたよね?」
私の胸をひー君の大きな手が包み込むように覆い、頂を熱の籠った彼の舌が這う。
何度も何度も教えられた。
「僕、何て教えた?」
「……気持ち…良い…。」
「うん、お利口さん。」
褒められた。
ひー君が褒めてくれた。
私の額に軽く口付けを落とした後、ひー君は私の胸を執拗に口で責め立てる。
「あっ……恥ずかしい……。」
「ん?どうして?」
「んっ…んっ…。」
天井に吊るされたシャンデリアに照らされて、私の顔も乱された身体も、全部ひー君に見られている。
「明るいの…やだ……。」
怖い。
汚いって言われるのが怖いよ。
いつもと違って、熱に浮かされて変になっている私の顔は余計に目も当てられない物になっているはず。
それを見てひー君に幻滅されちゃったらどうしよう。
ひー君が軽蔑してきたらどうしよう。
私はひー君に見捨てられる事が一番怖い。
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